京の庭を訪ねて:庭園を通じて京都の「緑の文化」に触れてみませんか?

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しょうざん庭園  しょうざんていえん

庭の概要

所在地 北区衣笠 鏡石町
電話 075-491-5101
作庭年代 昭和
作庭者 中原正治
様式 池泉回遊式
寺社の創建年代
文化財指定・登録状況
敷地面積 約105,000㎡
公開状況 公開(北庭500円)

歴史・いわれ

金閣寺から徒歩15分、鏡石道を北へ向かうと「しょうざんリゾート京都」があります。戦後いち早くウールお召しを開発して世に広めた故・松山政雄氏が「芸術を愛する心は、美しい環境から生まれる」という信念のもとに創設した「仙境の会社」です。その後、「五感で味わう京都の別邸」として市民に公開し、ボウリング場やプール、料亭や各種の施設が紙屋川の渓谷や庭園にとけ込んで「京の山里の景」を創り出
しています。
 北庭は茶室や迎賓館が点在する35,000坪の広大な池泉回遊式庭園で、入口の福徳門をくぐると樹齢数百年の台杉と紀州の大きな奇岩に囲まれた一面の苔庭の世界が広がります。巨大な盆栽のようにうねる樹幹の連続に圧倒されて先の景へと気が逸【はや】りますが、台杉の幹をゆっくり見てください。それぞれが力強くダイナミックで、鑑賞に値する芸術品です。台杉は「磨き丸太」を生産するシロスギの親株として育成され、垂木【たるき】や床柱【ばしら】に使う杉丸太を収穫するために山奥の谷筋で長い年月をかけて手入れされてきたので、その経緯を感じさせる独特の姿となり、風景を創り出しているのです。
 先へ進むと杉木立とモミジの葉陰に
明るい苔地がまぶしく輝くなかに、茶
室「玉庵【ぎょくあん】」が見えてきます。さらに濃淡の重なりを見せるモミジ林を過ぎると苔地の間を静かな小川が流れ、景色が移り変わっていきます。梅林の古木を楽しんだ後は迎賓館「峰玉亭【ほうぎょくてい】」を包む池庭が広がり、瀬落ちの流れが涼しげな音をたてています。この庭では、数寄屋【すきや】造りの建物や酒樽【さかだる】茶室が春の桜から秋の紅葉まで季節に合わせ、庭の植物と共演してフォトジェニックな空間を楽しむことができます。
 その他にも紙屋川沿いの料亭の間を縫【ぬ】う散策路があり、鷹峯山麓【たかがみねさんろく】の自然な植生とモミジに囲まれた高低差のある渓谷美や園路沿いの小さな滝流れも楽しめます。
 この地は観光客でにぎわう金閣寺と光悦寺に挟まれた静かな紅葉の穴場です。近くには豊臣秀吉が京の町を守るために作った「お土居」跡や、紀貫之【きのつらゆき】が和歌に詠【よ】み、金閣寺の不思議のひとつにも数えられた「岩陰の鏡石」も秘かな人気を呼んでいます。紙屋川沿いの鏡石道周辺にも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。


しょうざん庭園の画像 樹齢数百年の台杉と奇岩が作り出す景
しょうざん庭園の画像 紅葉の中に響く涼やかな瀬落ちの水音

京の庭を訪ねて

庭園を通じて京都の緑や「緑の文化」に触れてみませんか?

広報誌「京のみどり」

広報誌「京のみどり」2023年冬 109号

2023年冬 109号
放置竹林を資源の循環にもどそう 新たな利用とネットワークで名産地の復活へ掲載中
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