京の庭を訪ねて:庭園を通じて京都の「緑の文化」に触れてみませんか?

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本法寺 三巴の庭  ほんぽうじ みつどもえのにわ

庭の概要

所在地 上京区小川通寺之内上ル本法寺前町
電話 075-441-7997
作庭年代 桃山時代
作庭者 本阿弥光悦
様式 枯山水
寺社の創建年代
文化財指定・登録状況 国の名勝
敷地面積 約660㎡
公開状況 公開(500 円) ※毎年3月14 日〜4 月15 日は 1,000 円

歴史・いわれ

 堀川紫明【しめい】の少し東から始まる小川通は、寺之内通までの間に表千家や裏千家、茶道の道具屋さんが軒を連ねており、独特の風情を見せています。昔は小川【こかわ】という川が流れていたのでこの名があり、堀川通との間にある本法寺の門前には名残の空堀【からぼり】が残っています。

 叡昌山【えいしょうざん】本法寺は日親上人【にっしんしょうにん】によって開設された日蓮宗の本山で、室町幕府による上人の投獄や建物の破壊などで数度の移転後、豊臣秀吉の命を受け、1587(天正15)年に現在の地に移りました。書院には桃山時代から江戸初期に活躍した芸術家・本阿弥光悦【ほんあみこうえつ】作と伝わる「三巴の庭」が残されており、1972(昭和47)年に修復、1986(昭和61)年には国指定名勝となりました。

 巴の絵柄は古くから太鼓の模様として使われ、二巴や三巴などの家紋としてもさまざまな形で使われてきました。この形は勾玉や水滴、雷雲や水の渦巻きを表したものなどの諸説があり、向きも「左巴」、「右巴」がありますが、正確なところは分からないようです。
 この庭は書院の東南隅を中心に、蓬莱【ほうらい】、方丈【ほうじょう】、瀛州【えいしゅう】の三神仙島を表現した枯山水庭園ですが、デザインの構成が斬新です。さすが稀代の芸術家と思わせる発想で、島の形を巴の紋様に組み合わせて「三巴の庭」と称しています。
 現在では左端の島の形が失われていますが、江戸時代後期に出版された『都林泉名勝図会【みやこりんせんめいしょうずえ】』には、当時の深いみどりにつつまれた姿が残されています。本法寺の案内書では、これを利用して三つ巴の形を説明していますので、今の姿と比べてみてください。左と中央は「左巴」、右端は「右巴」になっています。光悦は何を言いたかったのでしょうか。古来の文献と照らし合わせて、想像してみるのも楽しいと思います。

 島に囲まれた庭の中央には切り石で囲まれた蓮池と中央に切れ目がある円形の板石が目を引きます。「日」と「蓮」を表しており、『都林泉名勝図会』では一人の僧が蓮池の南に立ち、北に向かって礼拝している様子がうかがえます。そこから見ると蓮池の切り石は手のひらで蓮
の形を作った姿にも思えてきます。
 芸術家ならではの蓮池の形の面白さに目を奪われて素通りしてしまいそうになりますが、背景となっている島を形作る石組をゆっくりと鑑賞してみてください。それぞれの石は庭を大きく見せるために小振りですが、滝石組は石の模様を水流に見立て、その前に橋石を渡し、上にはモミジの枝を掛けて深い奥行きを作り出しています。
 安土桃山の豪壮な気風を見せる石組と、光悦の遊び心に触れてみませんか?


本法寺 三巴の庭の画像 安土桃山の豪壮な気風を見せる滝石組
本法寺 三巴の庭の画像 「日と蓮」を表した切り石の庭

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