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知恩院方丈庭園  ちおんいんほうじょうていえん

錦【にしき】に彩【いろど】られた幽玄【ゆうげん】の世界

庭の概要

所在地 東山区林下町
電話 075-531-2111
作庭年代 江戸前期
作庭者 玉淵・量阿弥
様式 池泉
寺社の創建年代
文化財指定・登録状況
敷地面積
公開状況 公開(400円・友禅苑との共通券450円)

歴史・いわれ

知恩院方丈庭園の画像 東山を背景にした奥行きのある南庭

 知恩院は法然上人を宗祖とする浄土宗の総本山で、大きな三門と急勾配の石段で京都の人にはお馴染みのお寺です。円山公園に北接したこの地は鎌倉時代に浄土宗を開いた法然上人の終焉【しゅうえん】の地で、住居跡に御影堂を建て知恩教院大谷寺と号したのが始まりです。

 「知恩院の七不思議」など見どころはたくさんありますが、今回紹介するのは伽藍【がらん】の奥に佇【たたず】む江戸時代初期の庭園で、雄大な方丈庭園です。江戸時代初期にほとんどの建物を火災で焼失しますが、徳川幕府の援助により復興、大方丈・小方丈も庭園と共に1641(寛永18)年再建されました。
 庭園は南北朝時代に足利尊氏が創建した常在光院の池庭跡を桂離宮の作庭にも関係した妙蓮寺の僧・玉淵【ぎょくえん】が量阿弥【りょうあみ】と共に作庭したといわれています。1799(寛政11)年に出版された『都林泉名勝図会【みやこりんせんめいしょうずえ】』にも大方丈の南庭と東庭、二つの池を石橋で繋いだ現在の姿と変わらない絵図が残されています。

 南庭では2本のアカマツの幹と背景の杉木立が大きな空間を構成しています。背景となる東山の深い緑陰を静かに映す池に石橋を掛けた岩島を近景として設け、奥行きのある風情を演出しています。石橋の水平線に立石を対比させ、見ごたえのある雪見灯篭や景石で力強さと構成美を強めています。
 この池と東庭に広がる北池の連結部分は細くくびれ、大きな岩の間を石橋が勢至堂・廟堂へと導きます。この大きな岩は『都林泉名勝図会』にも描かれている護法石と慈鎮石を中心とした石組で、違う雰囲気をもった二つの池庭を一つの物語として繋ぐ役割を果たす重要な部分ですが、美しい延段【のべだん】が山麓【さんろく】へ誘い込むように美しい世界をも創出しています。

 東庭の池は東西に大きく開け、此岸【しがん】は苔の間に景石が点在する明るい庭になっています。対岸は東山の鬱蒼【うっそう】とした樹林で、灯篭【とうろう】を正面に据えて景を引き締め、右奥の木陰に壮大な滝口がのぞいています。東山山麓から流れ出した滝水が豪快な景を見せていたのでしょう。現在では水も枯れ、崩れた大きな石組だけが往時をしのばせています。
 小方丈の座敷の前に立つと、奥行きの感じられる景に一変します。石橋と灯篭が入り組んだ護岸に囲まれて静かな水面に浮かび、周囲の枝葉に切り取られた景色が一幅の絵の様に浮かび上がります。三代将軍徳川家光公も小方丈の座敷からこの景を楽しまれたのかもしれません。

見所・みどりの情報

知恩院方丈庭園の画像 枝葉に縁取られた小方丈からの景(東庭)
 広大な敷地には、知恩院所蔵の国宝「阿弥陀如来二十五菩薩来迎図」をもとに作庭された「二十五菩薩の庭」や、東山の湧水を引き入れた庭と枯山水の庭で構成された三門の横の「友禅苑」もあります。錦に彩られた華麗な変化を見せる幽玄の世界を訪ねてみてはいかがでしょうか。

京の庭を訪ねて

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2021年春 98号
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