京の庭を訪ねて:庭園を通じて京都の「緑の文化」に触れてみませんか?

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正伝寺庭園  しょうでんじていえん

庭の概要

所在地 北区西賀茂北鎮守庵町
電話 075-491-3259
作庭年代 江戸時代前期
作庭者
様式 枯山水
寺社の創建年代
文化財指定・登録状況 京都市名勝庭園(1985年指定)
敷地面積 約327㎡
公開状況 公開(有料400円)

歴史・いわれ

正伝寺庭園の画像 比叡山を借景にした正伝寺庭園

 正伝寺は洛北の地、西賀茂にあります。


 住宅地に面した山門を入ると、木立の中を参道が山の中へと続いています。長い参道をゆっくりと登ると、やがて庫裏【くり】が見え、それを左に曲がるとすぐに本堂の前庭が広がっています。
 この庭は寛永年間(1624~44)に伏見城から移設したものと伝えられており、1935年に改修された白砂と刈り込まれたサツキツツジで構成された枯山水庭園で、京都市の指定名勝庭園(1985年指定)です。


 目に入るのは遠くの比叡山と境内の樹林、白壁に囲まれた庭だけで、鳥の声と風の音しか聞こえません。本尊にお参りした後は広縁【ひろえん】に座って、ゆっくりこの庭を鑑賞しましょう。
 まずは広縁の中央、緋毛氈【ひもうせん】のに座り、じっくり庭全体を眺めます。白い土塀に囲われた方形の庭で、白川砂に覆われた地に右から七五三となるようにサツキツツジが刈り込まれている様が、海か湖に浮かぶ緑の島影のように見え、それが「枯山水庭園」と言われる所以かもしれません。
 白壁の向こうには、近景の樹林を超えて、遠くの比叡山がすそ野を広げ雄大な景を作り出しています。


 次は部屋に入り、畳に座って障子と屋根に囲われた間から庭を鑑賞します。
 暗い室内から見ると、明るい庭はまぶしいほどの色鮮やかな世界に感じられます。視線を集中させ、見せたいものだけに意識を集めることができる日本庭園の「生け捕り」の技法です。
 そしてまた広縁に出て一段下まで降り、乗り出すように見てください。刈り込まれたサツキツツジが近くに迫り、大きな樹木のようにも見えますし、何かの動物のようにも見えます。これも日本庭園の技法で、「見立て」といい、いろいろな想像をして楽しむことを言います。しかし禅宗寺院では修行の一つでもあり、座禅を組み瞑想をしてこの庭から何かを悟ると聞きます。


 こうして見ていくと、この庭がとても大きな世界に思われてきます。それはこの庭園の空間構成に秘密が隠されているのです。


 写真は秋の紅葉ですが、雪化粧の比叡山を背景にした白い刈込の庭も何かを悟らせてくれるかもしれません。
日本庭園の技法は、他にもたくさんあり庭を面白くしています。冬枯れの庭で、そんな仕組みを探ってみるのも庭の楽しみかもしれません。じっくり時間をかけ味わうのがコツですよ。

見所・みどりの情報

正伝寺庭園の画像 部屋から庭を眺める
 庭の背景にある境内の針葉樹林が、両脇から中央に向かって低くなっていることで遠近法を形作り、中央に比叡山を見せることによって京都市内をすべて庭に取り込んでいます。これが「借景」の技法です。

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