京の庭を訪ねて:庭園を通じて京都の「緑の文化」に触れてみませんか?

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高台寺庭園  こうだいじていえん

庭の概要

所在地 京都市東山区高台寺下河原町
電話 075-561-9966
作庭年代 江戸初期
作庭者
様式 池泉回遊式
寺社の創建年代 1606(慶長11)年
文化財指定・登録状況 開山堂、霊屋、傘亭、時雨亭、表門、観月台(国の重要文化財)
敷地面積
公開状況 公開(有料600円)

歴史・いわれ

高台寺庭園の画像 モミジで枠取られた奥へと繋がる庭(雲居庵からの景)

 鷲峰山【じゅぶざん】高台寺は豊臣秀吉の没後、その菩提を弔うため秀吉正室・北政所【きたのまんどころ】(ねね。出家後は高台院)が1606(慶長11) 年に開創しました。

 仏殿・大方丈・小方丈等の建物は秀吉や北政所の御殿を移築したと伝えられていますが、二度の大火で大部分が焼失し、現在の庫裏【くり】、本堂等は明治・大正期に再建されたものです。旧持仏堂の開山堂、秀吉と北政所が祀【まつ】られている霊屋【おたまや】、桃山時代の茶室である傘亭【からかさてい】・時雨亭【しぐれてい】、表門、観月台は国の重要文化財に指定されています。開山堂と霊屋には有名な高台寺蒔絵【まきえ】をはじめとする絢爛【けんらん】たる意匠が残されていることから、当初の建物がとても豪華なものだったことが想像できます。

 萩の名所として知られるこの寺には、開山堂の東西の池を中心に東山を借景とした池泉回遊式庭園があります。江戸前期に段階的に作られ、火災に遭いながらも全体として往時の姿をよく保っていると考えられており、1927(昭和2)年、国の史跡・名勝に指定されました。

 書院と開山堂の間にある偃月池【えんげつち】に架かる楼船廊【ろうせんろう】には秀吉遺愛の観月台があり、ここから北政所は亡き秀吉を偲びながら月を眺めたといいます。偃月池には北に亀島、南の岬に鶴島が見事な石組で作られています。
 開山堂から東には、姿が龍に見えるといわれる廊橋・臥龍廊【がりょうろう】が臥龍池【がりょうち】に架かり、霊屋へと続いています。
 背後の東山・菊谷からの流水が枯れ、往時の滝流れが現在は見られないのが残念ですが、東山と一体になった雄大な庭だったと思われます。

 写真の雲居庵【うんごうあん】からの景もその一つです。モミジと苔地で枠取られた空間の中に小さな流れを作り、通路越しに臥龍池・臥龍廊を望むことができます。より美しく、より広く見せる「生け捕り」、「借景」等の日本の庭園技術を使い、史跡庭園を取り込んだ素晴らしい空間です。日本庭園は建築物で囲まれた空間だという誤解がありますが、「庭屋一体」【ていおくいったい】(建物があっての庭、庭あっての建物)を顕著に感じさせてくれます。

見所・みどりの情報

高台寺庭園の画像 方丈庭園を見守る三尊石組
 近年、境内の文化財をつなぐ石組や植栽が施され、北政所が生きた桃山から江戸時代にかけての景色が少しずつ蘇【よみがえ】ろうとしています。手掛けているのは庭師・北山安夫氏で、重要な文化財、施設を生かしながら、広大な敷地をダイナミックな一つの景として作り上げようという試みです。

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