京の庭を訪ねて:庭園を通じて京都の「緑の文化」に触れてみませんか?

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天龍寺庭園  てんりゅうじていえん

庭の概要

所在地 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
電話 075-881-1235
作庭年代 室町前期(曹源池庭園)
作庭者 夢窓疎石
様式 池泉式
寺社の創建年代
文化財指定・登録状況 史跡(1923年)、特別名勝(1955年)、世界遺産(1994年、天龍寺として)
敷地面積 約4,000㎡(池は約1,100㎡)
公開状況 公開中

歴史・いわれ

天龍寺庭園の画像 (大方丈から見る)亀山から嵐山へと続く大きな景に包まれる荒々しい石組みの曹源池庭園。【写真・天龍寺提供】

 嵯峨・嵐山は平安のころからの景勝地で、世界遺産として名高い天龍寺も夢窓【むそう】国師(疎石)(※1)を開山として1339年に創建されました。

 夢窓疎石は周辺の景を十境(※2)としてとらえ、そのひとつとして庭(曹源池【そうげんち】庭園)を造られたそうです。天龍寺の中だけではなく、周辺の嵐山や亀山、保津峡、渡月橋まで含めた空間が庭だったのです。

 曹源池庭園は建物に座って見る事を主に考えられた庭です。
 まずは大方丈【おおほうじょう】の縁に座り西に対峙します。
 背景は遠景の嵐山、手前の亀山は対岸の龍門瀑【りゅうもんばく】(枯滝)のある築山と一体となっているようです。
 鎌倉時代の面影を残す荒々しい石組とその後ろに続く緑色のなだらかな斜面、覆い被さる楓【かえで】の枝が一陣の風を想像させ、清々しさと広がりを感じさせます。
 このような緑のでこぼこした斜面を「野筋【のすじ】」と言い、草原に風が吹きわたり草をそよがせて行く様を表現したもので、大きな優しい自然を表す時に使います。

 次に書院(小方丈)に入り座敷の中から南面する庭を眺めてください。
 龍門瀑の荒々しい石組みと大空を切り取った嵐山、曹源池が素晴らしい、お勧めのポイントです。
 方丈前の汀線【ていせん】(※3)は平安時代の優雅な面影を残しており、対岸の石組と比べてみるのも楽しみです。
 日本の庭園は建物の中から見ると、柱や障子に切り取られ一部しか見られませんが、その距離感や間の取り方が絶妙で圧倒されてしまいます。
 この庭に限りませんが、「庭屋一体【ていおくいったい】」の境地を是非体感してください。じっくり見終わったら建物から出て庭巡り、先ほど見た屋内からの印象と比べてください。

 そして最後の楽しみは「十境」。
 北の出口から西へ向かい、美しい竹林を抜け、嵐山公園の展望台から保津峡の絶景を眺め、渡月橋までを巡り、天龍寺庭園がどんな美しい環境に囲まれているのかを体感してください。夢窓疎石の「十境」の世界が見えてきませんか?。

見所・みどりの情報

天龍寺庭園の画像 龍が天に登るという豪快な龍門瀑の石組
正面の「龍門瀑」も見所です。黄河中流の龍門の滝を乗り越えた鯉だけが龍になるという「登龍門【とうりゅうもん】」の故事に倣【なら】ったもので、夢窓疎石が考案したとも、それ以前に中国南宋から来た蘭渓道隆【らんけいどうりゅう】という僧が造ったともいわれています。一般的には鯉を表す「鯉魚石【りょぎょせき】」は龍になる前の状態で滝下にあり、滝の水を受ける役目を果たしますが、この庭では龍になるのか下段の滝上に組み込まれているのです。

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