京の庭を訪ねて:庭園を通じて京都の「緑の文化」に触れてみませんか?

大河内山荘  おおこうちさんそう

庭の概要

所在地 京都市嵯峨小倉山田淵山町
電話 075-872-2233
作庭年代 昭和
作庭者
様式 複合
寺社の創建年代
文化財指定・登録状況
敷地面積 約20,000㎡
公開状況 9:00~17:00 (見学料1,000円 ※抹茶付き)

歴史・いわれ

大河内山荘の画像 大乗閣前から嵐山を望む。芝を取り入れた近代風の庭。

 大河内山荘は、京都市西部、小倉山の桂川(保津川)に面した麓【ふもと】にある、映画俳優だった故大河内傳次郎【おおこうちでんじろう】の邸宅です。

 大河内傳次郎(1898~1962、本名・大邊男【おおべますお】)は、福岡県の生まれで、最初は脚本家を目指しますが、やがて俳優としての才能を見出され、大正の末から亡くなるまで、丹下左膳【たんげさぜん】などの当り役で活躍しました。

 傳次郎は1931(昭和6)年から1941年にかけて敷地を入手し、持仏堂【じぶつどう】、滴水庵【てきすいあん】、大乗閣【だいじょうかく】といった建物を徐々に建てていきました。これらの建物は現在、国の登録有形文化財となっています。

 さらに傳次郎は、植木屋の広瀬利兵衛とともに、広大な敷地に木を植え、石を据えて、亡くなるまで作庭を続けました。

見所・みどりの情報

大河内山荘の画像 持仏堂と枯山水の庭。やはり嵐山が借景となっている。

 入口に入り、まずは北側に向うと、傳次郎が1941年から晩年まで過ごした大乗閣に行き当たります。大乗閣は、寝殿造、書院造、数寄屋造【すきやづくり】に日本の伝統的な民家の様式を複合させた独特の意匠の建物で、その前には芝が植えられた広場が広がります。周囲にはモミジ、サクラ、マツなどの高木が植えられ、軽快な感じの空間となっています。また、大乗閣前からは遠く東山や比叡山が眺められ、振り返ると背後に嵐山がそびえ立ちます。東と西の山並みが同時に眺められるという、珍しい構図となっています。

 園路を進むと、白砂が敷かれ低いマツが植えられた枯山水のような空間の中に、仏像を安置した持仏堂があります。それを過ぎると、次は一面にコケが敷き詰められ、落ち着いた空間の中に建てられた茶室・滴水庵にたどり着きます。

 滴水庵を眺めながらさらに園路を上っていくと、保津峡を挟んだ嵐山と小倉山のパノラマが展開します。嵐山は古くから名所として知られ、国の史跡及び名勝にも指定されていますが、大河内山荘はその醍醐味を味わえる数少ない場所となっています。このように景が大きく変わる演出も傳次郎の発案だったと考えられます。

大河内山荘の庭園は、古来からの名所という立地を活かし、嵐山の景勝を取り込んだ傳次郎の感性と、30年にわたる長年の工夫によって作られた名園といえるでしょう。

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