「京のみどり」情報:市民のみなさんとともに京都の緑を育てていく広報誌です。

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らくらく園芸講座

和の花を使ってガーデニングを楽しむ(冬~早春)

らくらく和の花.jpg

■冬から早春に楽しめる和の花

 冬から早春は、花を咲かせる植物の数が少なくなる季節です。この時期のガーデニングに使える花を紹介します。 
 樹木の花は、アセビ、ウメ、オウバイ、サンシュユ、マンサク、ロウバイ、遅咲き種のハルサザンカ、タチカンツバキ、シシガシラ、多くのツバキの品種などが楽しめます。また、花の少ない時期赤い実が美しいアオキ、ヤブコウジ、センリョウ、マンリョウも仲間に加えてみてはいかがでしょう。
 草花は、イソカンギク、カンザキアヤメ、カンボタン、シュンラン、ニホンズイセン、フクジュソウ、ユキワリソウ等が楽しめます。また、和の花にイメージが近いクリスマスローズ(別名レンテンローズ、ヘレボルス)やクロッカス、スノードロップ、プリムラ・ジュリアン、プリムラ・ポリアンサ等も仲間に加えて冬から早春の花を楽しんではいかがでしょう。そのほか、葉を観賞するオタフクナンテン、カンアオイ、ノシラン、ベニシダ等も加えると植栽の組み合わせに幅が広がります。

※このコーナーで「和の花」とは、基本的に日本に自生している植物を指しますが、明治以前に渡来し、なじみのある植物を含みます。また、明治以降に渡来した植物でも花の形、雰囲気が和風と感じられる植物も「和の花」の仲間として扱います。

■落葉した雑木とともに和の花を楽しむらくらく雑木の下.jpg

雑木の下に枕木の小径をつくり間近に花を楽しむ

 雑木は、里山の林をイメージして高さ2.5〜3.0m程度のコナラ、モミジ、リョウブ等を植えてその林床に長さ約40〜50㎝程の枕木(古材)や丸太の太鼓落し材(※1)を敷き並べて小径をつくります。
 花は、林床の小径沿いに自然に咲く様にシュンラン、ニホンズイセン、フクジュソウ、ユキワリソウ、クリスマスローズ、クロッカス、スノードロップ等を点在させて数株ずつ植えることがポイントです。
 また、コナラ等の厚みのある落ち葉を集めて草花の周辺にマルチング(※2)材の替わりに敷き詰めると、冬から早春の林床の雰囲気をより一層演出できます。コナラ等の落ち葉が手に入らない時は、バーク堆肥(※3)をマルチング材として用いてもよいでしょう。また、葉を鑑賞するカンアオイ、ノシラン、ベニシダやスギゴケを花の間に植えるとより自然風な演出ができます。

★用語解説

※1)太鼓落し材・・・丸太の二面を平行に切り落とし、断面が太鼓形になった木材のこと。
※2)マルチング・・・雑草の生育抑制、地温の安定、乾燥防止などを兼ねて地面を被うこと。
※3)バーク堆肥・・・樹皮で作った堆肥。園芸店などで入手できる。

■コンテナで和の花を楽しむ

木を用いたコンテナ

 コンテナ鉢(プランター等の容器)は、植える花と調和したものを選びたいものです。今回は、木の素材を活かして作られた枕木(古材)プランター、流木プランター、古材プランター、古材ポット等市販されている物と細い流木を用いて作るオリジナルプランターを紹介します。

らくらくコンテナ例.jpg

らくらくオリジナルプランター例.jpgのサムネール画像

木を用いたコンテナに植えた和の花

 木材を使ったコンテナに花を植えて楽しむ場合は、植える植物の種類数や植え株数によってコンテナの形や大きさを選びましょう。たとえば一種類の花を一株から数株植えて楽しむ場合は、木製ポットで楽しめます。また、数種類の花を寄せ植えで楽しむ場合は、大きな木製プランターを用いて植えますが、和の花を生き生きと自然に見せるために、花の間に苔などを張って植物間の間合いを適宜とって植えることが望ましいでしょう。

らくらく古財ポット例.jpgらくらく流木プランター例.jpg

執筆・イラスト:駒井 修(こまい おさむ)/京都生まれ。一級造園施工管理技士。東京、京都の大手造園設計コンサルタント等を経て、2011年4月より緑化協会花と緑の普及員。公園、庭園、大規模な緑化イベント会場の設計など実績多数。特に近年は、花壇の設計・施工監理など、花に携わる業務に数多く携わっている。

*この記事は2011年12月発行の「京のみどり61号」から内容を掲載しています。

冊子は協会事務所でお配りしています。

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