花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

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花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. ハボタンの中心がだんだん盛り上がり、薹(とう)が出てきました。「抜き捨てる」以外に利用する方法はないでしょうか。

ハボタンを12月初旬に植えて楽しんできましたが、2月に入ると、中心がだんだん盛り上がりだして、月末には薹(とう)が出てきました。「抜き捨てる」しかないと聞きましたが、他に利用する方法はないでしょうか。

 ハボタンはアブラナ科の夏・秋播(ま)き1年草で、地中海沿岸地方原産のケールをもとに、明治初期に日本で観賞用として改良されたものです。明治以後、冬花壇の中心的な存在でしたが、終戦後の経済成長に伴い、冬向きに改良された草花の品種や冬咲きの新種の草花の導入が続いたため一時は減少傾向にありました。しかし20年位前から、ハボタン自身の品種改良が進み、続々と新品種や新タイプのものが登場することによって、新たに見直されるとともに、現代にマッチした利用方法も考え出され、昨今ではハボタンブームが再来したといっても過言ではありません。
ご質問の件ですが、かつての伝統的なハボタンの花壇では、立春が過ぎると抜き取って春咲きの草花に植え替えていました。しかし現在では3月に入っても残してある所が増えています。遅播きの小型のハボタンは薹(とう)の出るのが遅れるので、そのためかもしれません。また家庭園芸では、ハボタンの花をナノハナとして楽しむ方法もあり、人それぞれでいいのではないでしょうか。
他にハボタンの利用法として踊りハボタン作りがあります。ハボタンの花が咲きだしたら次々と摘みとって実を着けないようにすると、多年草化して年を越し、大型になります。夏は害虫に注意し、風通しのよい半日陰で育て、強風で倒れないよう支柱をします。夏から秋にかけ、茎から複数の芽が出て大きくなってゆき、11月にはボタン型となって、12月には色づきます。この方法は何年も続けることができ、筆者は最長7年間栽培した結果、高さは2mを越し、1株にハボタンの玉が50ヶ以上つきました。場所が許せばぜひ挑戦してみてください。
<写真>
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    ウォールバスケットに植えられたハボタン
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    踊りハボタン。7年目の開花状態(4月撮影)
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    踊りハボタン。7年目の夏の状態(8月撮影)
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    踊りハボタン。植え付け後7年経過(12月撮影)

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