花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

  1. HOME
  2.  > 都市緑化協会TOP
  3.  > 花とみどりの相談所
  4.  > その他 ->  > 庭木・花木
  5.  > ツバキの葉に白い斑点がいつの間にか入るよ...

花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. ツバキの葉に白い斑点がいつの間にか入るようになりました。知人に「これは斑(ふ)入りと言って園芸上価値がある」と聞きましたが、本当でしょうか?
 残念ですが、これは「斑入り」と呼ばれているものに似てはいますが、本来の斑入りではなく、園芸上の価値もありません。この症状は「ツバキ斑葉病(はんようびょう)」というウイルスによって起こる病気のため、かえって価値は下がると言えるでしょう。
植物がウイルスに侵されると、葉や茎などに不鮮明なモザイク模様がよく現れますが、ツバキやサザンカ、チャなどがなる「ツバキ斑葉病」では、不規則ではありながら、斑(ふ)は鮮明な白色や黄白色をしていて、若葉の頃から老化するまで色あせしないのが特徴です。また、すべての葉がモザイクになるわけではなく一部の枝や葉に現れ、健常な緑色の葉も残っています。葉のみではなく花にも症状が出ることがあり、花びらに濃淡の斑を生じ、特に赤花の品種では、赤色が一部退色し、絞り模様になったりします。
この病気にかかったからといって、木が弱って枯れることはありませんが、もともと樹勢の弱い品種の場合は、よりダメージを受けるようです。なお、ツバキには、葉緑素の欠乏が原因である本来の斑入り葉のものが10品種を超してありますが、これらはすべて斑が規則正しく入るため、斑葉病とは簡単に見分けることができます。
斑葉病についてはまだよく分かっていないことが多く、予防や防除の方法も不明です。ただし、罹病(りびょう)した株の枝を採って、挿し木や接ぎ木などの栄養繁殖に使うのは避けてください。
<写真>
  • 写真:「ツバキ斑葉病」に罹病したツバキの葉
    「ツバキ斑葉病」に罹病したツバキの葉
  • 写真:「ツバキ斑葉病」に罹病したツバキの葉(花は菌核病にかかっている)
    「ツバキ斑葉病」に罹病したツバキの葉(花は菌核病にかかっている)
  • 写真:「ツバキ斑葉病」に罹病したカンツバキ
    「ツバキ斑葉病」に罹病したカンツバキ

京の庭を訪ねて

庭園を通じて京都の緑や「緑の文化」に触れてみませんか?

広報誌「京のみどり」

広報誌「京のみどり」2023年冬 109号

2023年冬 109号
放置竹林を資源の循環にもどそう 新たな利用とネットワークで名産地の復活へ掲載中
  • みどりのウォーキングマップ
  • 新しい緑の世界へ、挑戦する人
  • 歴史を語る京の木
  • 緑化の取り組み、緑の応援団
  • らくらく園芸講座
  • 花とみどりの相談所
  • リンク集

ページ上部へ

Copyright (c) KYOTO CITY GREENERY ASSOCIATION
All Rights Reserved.