花とみどりの相談所だよりQ&A
- Q. 我が家の柿が去年まで甘かったのに、今年はみんな渋柿になってしまいました。どうしてでしょう?
- ご近所にあった柿の木が切られてなくなったのではありませんか?
柿には渋柿と、完全甘柿と、不完全甘柿とがあります。
柿は元来渋いものだったのですが、鎌倉時代にタネができればその周囲の果肉は甘くなる「不完全甘柿が生まれました。タネがいっぱいできれば果肉に「ゴマ」が入って甘くなるのです。
「富有」や「次郎」はタネが入っても入らなくても甘い「完全甘柿」 ですが、雌花だけで雄花はできません。近くに雄花をつける柿の木があるから種ができるのです。
お宅の柿は不完全甘柿で、去年まではご近所に雄花をつける渋柿か不完全甘柿があったので、その花粉をうけてタネができて甘くなっていた。それがご近所の柿の木がなくなったのでタネができないで渋くなったのでしょう。
雄花をつける不完全甘柿には「筆柿」とか「禅寺丸」とかいう品種がありますが、今から植えたり接ぎ木をしたりというのも時間がかかります。干し柿にして楽しまれてはいかがでしょう。