花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

  1. HOME
  2.  > 都市緑化協会TOP
  3.  > 花とみどりの相談所
  4.  > 庭木・花木
  5.  > ジンチョウゲの葉に黒い斑点がついています...

花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. ジンチョウゲの葉に黒い斑点がついていますが、そのままにしておいても元に戻るでしょうか。

ジンチョウゲの木が昨年の春頃から元気がなくなり、夏からは葉が黄色くなって次々と落ちています。よく見ると葉に黒い斑点がついていますが、年末には花芽が着きました。そのままにしておいても元に戻るでしょうか。

 ジンチョウゲはジンチョウゲ科の常緑低木で、中国の原産です。日本には室町時代に渡来しました。早春に香りよい花をつけるため、広く親しまれ、庭木や鉢植えなどに利用されています。
 ジンチョウゲは雌雄異株なので、雌株と雄株がありますが、日本に植えられているものは、ほとんどが雄株です。そのため実がならず、さし木で繁殖します。
 時折、勘違いする方がいて、「うちの○○○は、雄株のため花が咲かない」といっているのを開くことがありますが、一般に、雌雄異株の植物は、雌株よりも雄株の方がずっと数多く花をつけます。また種を播(ま)いて育てた場合は、雌株よりも雄株の方が1〜2年早く花が咲きます。もちろん雄花だけなので種子は稔りません。このような理由から、さし木などの栄養繁殖が簡単で、実をならす必要のない花木のうち、雌雄異株のものは、雄株ばかりが普及することになってしまうのです。ジンチョウゲやキンモクセイがそのよい例です。
 ご質問の件ですが、この状態は、ジンチョウゲにとって最もやっかいな黒点病の症状です。黒点病は葉、葉柄、若い枝に発生し、春から秋までの生育期に次々と感染をくり返します。病斑は径1〜3mm大で黒く、多い場合は一つの葉に数百もつくことがあります。被害葉は順次落ちてゆき、ひどくなると丸裸となって株全体が枯れてしまいます。一たん発生すると根絶は難しく、葉剤の効果もあまりありません。伝染を防ぐため、残念ながら被害株は直ちに掘り取るとともに、落葉は集めて、焼却してください。
<写真>
  • 写真イメージ
    ジンチョウゲの花
  • 写真イメージ
    シロバナジンチョウゲの花
  • 写真イメージ
    斑(ふ)入りジンチョウゲの開花
  • 写真イメージ
    黒点病で葉が落ちたジンチョウゲの株(2月撮影)

京の庭を訪ねて

庭園を通じて京都の緑や「緑の文化」に触れてみませんか?

広報誌「京のみどり」

広報誌「京のみどり」2023年冬 109号

2023年冬 109号
放置竹林を資源の循環にもどそう 新たな利用とネットワークで名産地の復活へ掲載中
  • みどりのウォーキングマップ
  • 新しい緑の世界へ、挑戦する人
  • 歴史を語る京の木
  • 緑化の取り組み、緑の応援団
  • らくらく園芸講座
  • 花とみどりの相談所
  • リンク集

ページ上部へ

Copyright (c) KYOTO CITY GREENERY ASSOCIATION
All Rights Reserved.