花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

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花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. カイズカイブキの葉が、白く針のようにするどくなり、年々増えていきます。いったいこれは何という現象でしょうか。

カイズカイブキの生垣を年に2回、自分で刈り込んでいますが、数年前から普通の葉に混じって針のようにするどく、色も白っぽい葉が出るようになり、年々増えていきます。いったいこれは何という現象でしょうか。また全部普通の葉にもどすにはどうしたらよいでしょうか?

  カイズカイブキは日本各地の海岸地帯に自生する針葉樹のイブキ(ビャクシン)の園芸品種で、枝がイブキのように横に広がらず、剪定せずに置くと、枝は幹にラセン状に巻きつくような形で上に向って生長します。庭木や生垣など利用範囲は広く、日本各地に植えられていますが特に関西地方には多いようです。ただし、ナシの栽培地では、カイズカイブキを含めビャクシン類が、ナシの赤星病の中間宿主となるため、植えることはできず、知らずに植えていると撤去を求められるようです。
 御質問の件ですが、針状の硬い葉は針葉(はりば)または針形葉(しんけいよう)といいます。これに対し、通常の葉を紐葉(ひもば)または鱗形葉(りんけいよう)と呼んでいます。じつは針葉は幼葉なのです。カイズカイブキは園芸品種のため、さし木で繁殖しますが、基本種のイブキはもちろん種子からの実生もできます。実生のイブキの幼木は最初はすべて針葉が出、生長と共にやがて針葉はなくなり、紐葉となるのです。さし木繁殖で苗をつくるカイズカイブキは針葉はないものの、幹や太い枝近くまで深く剪定すると、徒長枝が出、その葉が針葉になってしまいます。幼葉に返るため、この現象を「先祖返り」といいます。針葉は勢力が強く生長が速いため、そのままにしておくと、針葉ばかりが目立つようになりますので、幹際や枝際ギリギリで、見つけしだい切り取ってください。この先祖返りは、カイズカイブキだけでなく、ビャクシン類全体に現れますので剪定の時などは注意してください。
<写真> 先祖返りが起こり、針葉のついた徒長枝が出ている状態(2枚とも)
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