花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

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花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. ところどころにピンクや白っぽいヒガンバナを見かけるようになりました。病気のように見えますが、何か理由があるのでしょうか?

以前から秋になると田舎にハイキングに行き、棚田などの風情を楽しんでいます。特に田圃の土手に咲き揃ったヒガンバナは見事としかいいようがありません。ところが、いつの頃からか、ところどころにピンクのヒガンバナや白っぽいヒガンバナを見かけるようになりました。病気のように見えますが、何か理由があるのでしょうか?

  ヒガンバナは学名を「リコリス・ラディアタ」といい、ヒガンバナ科の球根植物です。日本のものはすべて種子を結ばない3倍体のため、大昔に中国から渡来した史前帰化植物だと考えられています。
 かつてはいたるところにあり、また墓地などで、葉を着けずに突然花茎を伸ばして花を咲かすため、あまりいいイメージは持ちませんでした。しかし、もともと自生しないアメリカなどでは珍しがられ、地面から突如花を伸ばす姿から、マジックリリーとか、ジャンピングリリーと呼んで栽培する人が多く、日本から明治時代に大量の球根が輸出された記録もあります。近年、日本でも郊外の開発が進んだため激減し、田園地帯へでも出かけないとほとんど見かけなくなりました。そのせいもあってか、改めて美しさが見直され、公園や道路周辺などに新たに植えつけられています。
 御質問の件ですが、下の写真では、ヒガンバナの周辺の大部分の草が枯れているのにお気づきでしょうか。これは除草剤による影響です。ヒガンバナの花が出てくる1ヶ月ほど前に、雑草を枯らすための非選択性移行型の茎葉処理剤を散布すると、地下にある球根内の花芽に作用し、枯死することはないもののダメージを受けて、脱色された花が伸びてくるのです。筆者も以前この球根の症状に興味を持ち、家に持ち帰って庭に植えたところ、以後2年間は花が咲きませんでした。3年目に咲いたのですが、元の真紅の花でした。
<写真> 田圃の土手で除草剤のため脱色され白っぽくなったヒガンバナ
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