花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

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花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. 「コスモス」と「キバナコスモス」の区別が分かりません。花の色の違いだけではないのでしょうか?
 私たちが通常「コスモス」と呼んでいるのは、キク科、コスモス属(Cosmos、以下、C.)の一種で学名を「C.ビピンナツス」といい、和名が「アキザクラ」又は「オオハルシャギク」と名づけられたものです。一方、「キバナコスモス」は、学名「C.スルフレウス」で前者とは同科・同属ではあるものの、種が異なります。ただ両種とも1年草で、原産地も同じメキシコです。
 「C.ビピンナツス」の日本への渡来は1896(明治29)年で、草丈が2〜3mになって分枝し、葉の形は羽状に細かく切れこみ線形になります。花の色は、以前には白色・淡紅色・深紅色などでしたが、黄花の品種である'イエローガーデン'が日本で育種されて1987(昭和62)年に登録され、販売されました。その後改良されて、より黄色の部分が多い'イエローキャンパス'も市販されています。
 「C.スルフレウス」は大正初期に渡来し、草丈は1〜2mでよく分枝し、やや横に広がります。葉は前者に比べ、まばらに羽裂して、裂片は幅広です。花の色は黄色や橙色でしたが、朱紅色の品種'サンセット'が日本で育種され、1966(昭和41)年に国際園芸コンクールで、金賞を受賞しました。その後も'ディアボロ'や'サニーレッド'など、より濃色の赤色系品種が発表され、市販されています。
 上記のように、渡来して間もなく「キバナコスモス」と名づけられた「C.スルフレウス」には当時、朱紅色の花はなく、一般的にコスモスと呼んでいる「C.ビピンナツス」にも黄花は存在しませんでした。その後の改良、育種の結果、花色が豊富になったため、名前が混乱するようになったのです。
<写真>
  • 写真:コスモス・ビピンナツス 'ベルサイユ'
    コスモス・ビピンナツス 'ベルサイユ'
  • 写真:コスモス・ビピンナツス 'イエローキャンパス'
    コスモス・ビピンナツス 'イエローキャンパス'
  • 写真:コスモス・スルフレウス(キバナコスモス) 'サンライズ'
    コスモス・スルフレウス(キバナコスモス) 'サンライズ'
  • 写真:コスモス・スルフレウス(キバナコスモス) 'ディアポロ'
    コスモス・スルフレウス(キバナコスモス) 'ディアポロ'

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