和の花を育て守る
“和の花”とは、古くから自生または江戸時代までに渡来し、長年にわたり日本の風土の中で
育ってきた植物や、伝統的な園芸技術で育てられてきた植物をいいます。
時に、初春の令月にして、
気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、
蘭は珮後の香を薫す
これは、新元号『令和』のもととなった『万葉集』巻5の「梅花の歌三十二首」の序文です。この中では白い「梅」の花、「フジバカマ」の別名「蘭」の香りが『令和』とともに読まれています。
蘭(らん・らに)
漢詩や和歌など、古典によく登場するフジバカマの別名です。 古代中国ではフジバカマやその近縁の植物を「蘭」と呼んでいました。現代ではラン科のランを指すことが一般的ですが、このような呼び方は中国の北宋時代(10~12世紀)以降に始まり、日本に伝わりました。『源氏物語』でも、「ふじばかま」と「らん」と両方の呼び方がされています。
藤袴と和の花展 企画
【企画展示】
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フジバカマ自生種展示
京都市内で1998年に見つかったフジバカマの自生種(京都府レッドリストでは絶滅寸前種)。フジバカマは野生では水辺を好みます。「藤袴と和の花展」では庭園の浅池「水鏡」に約100鉢(500株)を並べて展示します。 通常の開園時には入れない「水鏡」に仮設道を作り、間近にフジバカマを観賞いただけるようにします。
期 間会期中(常設)
場 所浅池「水鏡」付近
「源氏物語と秋の草花」
源氏物語に登場する植物は120数種ありますが、秋に見頃となる草花には、香や色、形、露のしずくなどを平安人が情緒豊かに愛でる様子がうかがえます。本企画展では、物語中の秋の草花を中心に、展示栽培に際しての工夫やエピソードも一緒にご紹介します。
期 間会期中(常設)
場 所「四阿(あずまや)」付近など
京都の希少植物等 展示
当協会が栽培保全する京都周辺の希少植物約20種、日本新薬(株)山科植物資料館、香老舗 松栄堂などの企業団体や園芸家の皆様の「和の花」コレクションを会場各所に展示します。
期 間会期中(常設)
場 所「四阿(あずまや)」付近など
KESエコロジカルネットワーク生息域外保全活動で
育てた和の花京都発祥の環境マネジメントシステム「KES」に取組む企業・団体が栽培(生息域外保全)されているフジバカマ、ヒオウギなどを展示します。
期 間会期中(常設)
場 所「水鏡」(フジバカマ)及び「野筋」付近(フジバカマ以外)
京の生きもの・文化協働再生プロジェクト認定制度(※)
プロジェクト認定者が育てた和の花認定された方がご自宅で育てられた京都の希少植物やメッセージを展示します。
(※)京都市が「京都らしさを支えてきた生きものの保全、再生及び持続可能な利用の取組」を実施する個人や団体を認定する制度期 間会期中(常設)
場 所「野筋」付近
【イベント・コーナー】
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藤袴保全団体交流会(サミット)
1998年に洛西・大原野で見つかったフジバカマは、およそ四半世紀を経て、保全の輪が各地に大きく広がりました。この取組の経緯を振り返るとともに、各団体間の活動紹介と交流を行います。内容(予定) 「フジバカマの恩人」藤井肇 氏 講演 / 源氏藤袴会「街中での利活用」 / 意見交換
期 間10月4日(金) 14:00~16:00
場 所「緑の館」1階 「イベント室」(入場無料)
開催協力源氏藤袴会
和の花即売会・相談会(庭園外)
和の花の育て方の相談を受け付けるほか、秋の花苗などの販売を行います。
期 間9月29日(日) 10:00~16:00
場 所緑の館入口付近
期 間10月5日(土)・10月6日(日) 各10:00~16:00
場 所グリーンフェア会場内
協 力園芸 小針、大原山野草 辻
蓬莱むしの会
「旅する蝶 アサギマダラ」海を渡る不思議な蝶・アサギマダラに関するパネル展示や模型作り体験など
期 間10月5日(土)・10月6日(日) 各10:00~15:00
場 所「覆屋(おおいや)」
香老舗 松栄堂
「水尾より届いた藤袴の香り」美しい水尾の集落で育ったフジバカマの葉を利用してお香を調合しました。
気高い草花が持つ香りの魅力にふれてください。期 間10月5日(土)・10月6日(日) 各10:00~15:00
場 所「覆屋(おおいや)」
花とみどりの相談(庭園外)
草花や樹木など、専門家が緑に関する無料相談をお受けします。
期 間9月28日(土・祝)・10月2日(水)、9日(水)・12日(土)10-12時、13-16時
場 所「緑の館」2階、花とみどりの相談コーナー
期 間10月5日(土)、10月6日(日)10-12時、13-16時
場 所グリーンフェア会場内
【京都各地のフジバカマ展示紹介】】
山あいの嵯峨水尾(右京区)、大原野(西京区)では、フジバカマの栽培地を開放して様々な催しが行われます。また、また、街中でも、上京・中京区、伏見区深草などでは商店街や寺社などにフジバカマが展示されます。
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大原野フジバカマ祭(西京区)
大原野の特産品販売などを行います。フジバカマ畑は、10月6日(日)まで見学できます。
期 間9月21日(土)~23日(月・祝)10:00~15:00
場 所西京区大原野南春日町「フジバカマ園」(マイカーでの来場はできません。)
主 催なんやかんや「大原野」推進協議会
日本の柚子発祥の地・水尾(右京区)水尾フジバカマ観賞会
期 間9月28日(土)~10月3日(木)8:30~14:00(※雨天中止)
場 所右京区嵯峨水尾地区内 フジバカマ畑
主 催水尾自治連合会
※会場には駐車場がありません。JR嵯峨野線・保津峡駅から水尾自治会のバス(有料)をご利用ください。
令和6年 藤袴祭(上京区・中京区ほか)
各所でフジバカマ展示、スタンプラリーが行われます。詳細は「源氏藤袴会」ホームページをご覧ください。
期 間10月11日(金)~14日(月・祝)
場 所寺町通(丸太町~二条)、革堂行願寺、下御霊神社など
主 催源氏藤袴会
梅小路公園「朱雀の庭」でもスタンプが押せます。
期 間10月11日(金)~14日(月・祝) 9:00~16:30
【イベント概要】
期間 | 令和6年9月27日(金)~10月14日(月・祝) |
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休園日 | 9月30日(月) 10月7日(月)は休園 |
場所 | 梅小路公園 朱雀の庭(下京区観喜寺町) |
時間 | 9:00~17:00(入園は16:30まで) |
料金 | 200円(小学生以上) |
主催 | 京都市都市緑化協会 |
後援 | (公社)京都市観光協会、京都市交通局、京都新聞、西日本旅客鉄道株式会社、KBS京都(50音順) |
特別協力 | 京都・梅小路みんながつながるプロジェクト、京都市建設局みどり政策推進室、 京都市環境政策局環境企画部環境保全創造課、京のアジェンダ21フォーラム事務局((公財)京都市環境保全活動推進協会内) |
出展協力 | 梅小路公園 花と緑のサポーターの会、園芸 小針、大本花明山植物園、大原山野草 辻、KESエコロジカルネットワーク、源氏藤袴会、香老舗 松栄堂、なんやかんや「大原野」推進協議会、日本新薬 山科植物資料館、蓬莱むしの会、水尾自治連合会(50 音順)および京都の園芸家の皆様 ※また、源氏藤袴会の関係団体のフジバカマ鉢を10月4日~9日の間、展示します。 |
お問合わせ | 京都市都市緑化協会 TEL.075-561-1350 FAX.075-561-1675 梅小路公園管理事務所 TEL.075-352-2500 |
アクセス方法
電車でのアクセス
※会場までは公共の交通機関(市バス、JRなど)をご利用ください。
JR嵯峨野線「梅小路京都西」駅下車すぐ
JR京都駅・地下鉄京都駅より塩小路通りを西へ15分
バスでのアクセスはこちらをご確認