花とみどりの相談所:草花や樹木の育て方などの疑問にお答えします。

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花とみどりの相談所だよりQ&A

Q. 淡路花博で感動したチユウキンレンが、今ではカタログなどで販売されていますが、栽培方法を教えてください。
 筆者も「地湧金蓮(ちゆうきんれん)」を初めて見たときには感激しましたが、栽培に関わるようになり、思ったより楽にできるため喜んでいます。
 「チユウキンレン」は中国の雲南省の原産で、標高1,500~2,500mの人家の周囲に多い人里植物のようです。バショウ科のムセラ属に分類され、学名を「ムセラ・ラシオカルパ」といい、バショウやバナナを含むバショウ属(ムサ)に近い大型の多年草です。外見上、ムサ類と異なる点は、まず背の高さです。ムサ属はいずれも2~5mありますが、これは0.5~1mと矮性です。また、花序の形はムサ類によく似てはいるものの、花茎が垂れ下がるムサ属とは異なり、直立します。冬の寒さにはバショウ(ムサ・バショウ)よりも強いようで、経験上、最低温度がマイナス8℃でも大丈夫でした。
 その上、夏の暑さにも強く、屋外の日当たりのよい場所でも傷むことはありません。これらの点から水はけのよい場所なら庭植えもでき、当然、屋外での鉢植え栽培も可能です。鉢植え栽培では、苗をやや大きめの鉢で肥培したあと、プラ製で輪型の15号鉢くらいで開花させれば、移動も案外楽で適していると思います。早く開花させるには、開花させたい株をできるだけ大きく育てることです。それには、施肥や適切な用土以外に分けつした子株を早く取り除くのがよく、増殖の必要がなければ、小さいうちにつぶすのも一方法です。
 ただし、花が咲いた後の偽茎はやがて枯れてしまうので、最低1株の子株は残しておきます。また、冬を越した子株は、親株の開花後、引き続き花をつけることが多々あるため、親株と切り離しをしておく方が無難です。
 なお、開花期は、栽培環境により差はあるものの3~6月で、1花茎の観賞期間は長く、半年近く楽しめます。
<写真>
  • 写真:鉢植えのムセラの開花(15号輪型鉢)(ハウス栽培)(5月)
    鉢植えのムセラの開花(15号輪型鉢)(ハウス栽培)(5月)
  • 写真:花の拡大。並んでいる一つ一つが本来の花
    花の拡大。並んでいる一つ一つが本来の花
  • 写真:庭植えのムセラの開花(6月)
    庭植えのムセラの開花(6月)
  • 写真:親株の開花後の子株の開花(庭植え、8月)
    親株の開花後の子株の開花(庭植え、8月)
  • 写真:庭植えの越冬状態(2月)
    庭植えの越冬状態(2月)

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