花とみどりの相談所だよりQ&A
- Q. つぼみが着いたシャコバサボテンを、寒くなってきたので室内に入れたところ、つぼみがほとんど落ちてしまいました。寒さに当たって、傷んだのでしょうか?
- シャコバサボンテンは短日性(1日のうち夜間が一定時間以上長くなると開花する性質)のため、日が短くなった11月ごろにつぼみを着けはじめ、年末前後に開花するので、「クリスマスカクタス」とも呼ばれ、冬の鉢花として、代表的なものの一つとなっています。
原産はブラジルの山岳地帯で、サボテン科シュルンベルゲラ属の森林性の着生植物ですが、古くから何種もの近縁種が交雑され、多くの園芸品種が育種されています。
シャコバサボテンは、一般家庭の場合、冬を除き屋外で管理します。つぼみが着き、色づき始める頃には、気温は下がり寒くなってきますが、あわてて室内へ入れたり、置き場所を移動したりすると、つぼみは落ちてしまいます。シャコバサボテンのつぼみは環境の変化に非常に弱いからです、同じ場所で徐々に気温などが変化するのなら大丈夫ですが、場所換えなどをして温度や日照の強弱・長短が急に変わると落蕾の原因になります。そのため、寒さに当たらないように置き場所を換えるのなら、つぼみが着く前にしてください。
また、寒さには案外強いため、つぼみが大きくなるまで屋外に置いておいても、関西地方の市街地なら、吹きさらしでない限りさしつかえはなく、つぼみが生長し、子房も含めて長さ3cmを超え、花びらが開きはじめれば、鉢を移動しても落ちることはありません。そのため購入する場合にはできるだけつぼみの大きさのそろったものを選びます。また、栽培する際も大きさがそろうように心がけてください。
- <写真>
シャコバサボテンのつぼみ。この程度の大きさでは環境の変化によりつぼみが落ちる
見事に咲きそろったシャコバサボテン(6号鉢 12月)
小さいつぼみが落ちてしまい、大きいものだけ残って開花したもの
花とつぼみが不ぞろいなもの