「京のみどり」情報:市民のみなさんとともに京都の緑を育てていく広報誌です。

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らくらく園芸講座

和の花を使ってガーデニングを楽しむ(秋~初冬)

和花3.jpg

■秋から初冬に楽しめる和の花

 今回は秋から初冬に向かってガーデニングで使ってみたい和の花と花に調和するコンテナカバーを紹介します。
 樹木の花は、サザンカや早咲き種のツバキ等の少数に限られます。その替わりに鮮やかな紅葉が楽しめるドウダンツツジ、ニシキギ、マユミ、マルバノキ等と色づいた実を楽しめるコムラサキシキブ、ハクサンボク等があります。草花は、野原に生えるアキノキリンソウ、イソギク、イトススキ、キクタニギク、キブネギク(シュウメイギク)、シマカンギク、センブリ、タカノハススキ、タムラソウ、ダルマギク、ダンギク、チカラシバ、ツリガネニンジン、ツワブキ、ノコンギク、ノジギク、ハマギク、ミセバヤ、リュウノウギク、リンドウ、ワレモコウ等の魅力的なものが楽しめます。

※このコーナーで「和の花」とは、基本的に日本に自生している植物を指しますが、明治以前に渡来し、なじみのある植物を含みます。また、明治以降に渡来した植物でも花の形、雰囲気が和風と感じられる植物も「和の花」の仲間として扱います。

■紅葉するモミジと合わせて庭で和の花を楽しむらくらくモミジとの組み合わ.jpg

モミジと草花の組み合わせ

 秋を代表するモミジと草花の組み合わせに庭石と砂を添えて、渓流に紅葉したモミジや草花が水に映える景色を演出してみてはいかがでしょう。
 骨格となる渓流を、庭石と水に見立て(想定し)た砂の配置によって形づくります。次にモミジを枝が渓流に懸かるように配置して、基本的な構図をまとめます。後は、渓流沿いに自然に生える草花をイメージして草花の特性を考えて植えます。また、草花だけでなく、苔(スギゴケ、スナゴケ)やリュウノヒゲ、セキショウ等も加えて水辺の雰囲気を演出します。植物は適宜空間を設けて自然に生えているように植えるとともに、石等に絡めて植えることがポイントです。

低木と草花の組み合わせ

 低木のニシキギ、コムラサキシキブ等と草花を組み合わせ流木・玉石を添えらくらく低木との組み合わせ例.jpgて野趣を感じさせる演出をしてみてはいかがでしょう。
 低木と流木・玉石を自然に置く形で配置して基本的な構図をまとめます。後は草花を低木に添えて植えるとともに、草花を流木・玉石に絡めて植えると野趣が表現されます。また、自然風に見せる植栽は、タマリュウ等の地被を張り、植物の間に空間を設けることがポイントになります。

■コンテナで和の花を楽しむ

和の花に調和するコンテナカバー

コンテナ(鉢、プランター等の容器)は、花と調和したデザインを選びたいものですが、和の花に調和しない鉢が多く余っている場合は、コンテナにカバーを被せることで花と調和した器の演出ができます。和の花に調和したカバーをつくるには、竹材、木材、杉皮等の加工しやすい自然素材をコンテナの形状を考慮して用いることがポイントになります。

らくらくコンテナカバーと植祭礼1.jpg

和の花に調和するコンテナカバーを用いて花を楽しむ

円形で縦長コンテナに花を植える場合は、丸竹を使ったデザインのカバーを被せて楽しんでみてはいかがでしょう。
 鉢の高さの2倍以上ある草丈の高い植物を中心に選んだ後、草丈の中、低の植物を組み合わせることが自然風に植えるポイントになります。(植物例タカノハススキ、ノコンギク、ダルマギク等)

高さの低い長方形のコンテナに花を植える場合は、木の角材を使ったデザインのカバーを被せて楽しんでみてはいかがでしょう。
 植える植物に高、中、低(例えばコムラサキシキブ、リュウノウギク、リンドウ)の変化を持たせて自然風に植えることがポイントになります。

らくらくコンテナカバーと植栽例2.jpg

執筆・イラスト:駒井 修(こまい おさむ)/京都生まれ。一級造園施工管理技士。東京、京都の大手造園設計コンサルタント等を経て、2011年4月より緑化協会花と緑の普及員。公園、庭園、大規模な緑化イベント会場の設計など実績多数。特に近年は、花壇の設計・施工監理など、花に携わる業務に数多く携わっている。

*この記事は2011年10月発行の「京のみどり60号」から内容を掲載しています。

冊子は協会事務所(東山区円山町463)でお配りしています。

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